コミックス16巻、恋をしたアライグマくんのお話にてシマリスくんのセリフ。

恋をしたアライグマくんは、相手の女の子にプレゼントを持っていこうとするが、結局やめてしまう。それを見ていたぼのぼのに「どうしてやめたのかな〜」と聞かれた時、シマリスくんは道端に落ちている小石を指差し、こう答えます。

「ぼのぼのちゃん。この石がアライグマの女の子とすると」

言いながらシマリスくんは、その石の周りをぐるりと円で囲む。

「恋をするというのは、こういう風に印をつけることなのでぃす。これ以外のことは恋とはなんの関係もないことなのでぃす。貝などあげてみたら、ほ〜らあんなに変ではねぃですか」

と、石に立てかけた貝を見て、彼はげらげら笑った。

何だか目からウロコが落ちた気がしました。そうか、そうなのか、シマリスくん。

その後、アライグマの女の子は引っ越してしまい、アライグマくんは失恋をします。好きな女の子がいなくなるってどんな気持ちなんだろうと考えるぼのぼの。

ふと近くにあった石を丸で囲み、そこからそっと石を取り出してみる。残された空白の円を見ながら、

"ああ、こんな気持ちなんだなあ"

とぼのぼのが呟くラストシーンが秀逸です。
ぼのぼのといえば、シマリスくんが首を傾げながら言うこのセリフが、やはり最も有名でしょう。

ですが、最近のシマリスくんからは、このようなセリフは全く出てきません。相変わらずアライグマくんに蹴飛ばされながらも、随分たくましい性格になってきてしまいました。何か吹っ切れちゃったんでしょうか?

でも、私は現在のシマリスくんの方が好きだったりします。

眉間にしわの寄ってるシマリスくんが本格化してきたのは、アライグマくんが家出して、シマリスくんのお姉さん達に会いに行くところでしょうか。

「いぢめるの人」に両挟みにされて、やっぱりシマリスくんのどこかで抑圧されていたものが目覚めてしまったのかも。

誰かにこのセリフを言われたら、「いじめないよぉ〜」と返してあげましょう。
いがらしみきお氏の、ラッコの子ども「ぼのぼの」が主人公の4コママンガ。

4コマと言っても、ストーリーは繋がっていて、お話中に4コマ(または8コマ)に一回、オチがあるというのがすごい。

舞台は「ぼのぼの」が住む森。シマリス、アライグマ、スナドリネコ、ヒグマ、クズリ、フェネギーなどなど、森のいろいろな動物達のおかしくて楽しい日々を描いています。

基本はギャグですが、時に哲学を思わせる名言を生み出す故に、子どもから大人まで、幅広く人気を集めているマンガです。

現在はコミックス24巻まで発売。アニメ化、映画化もされているのに、何故か知名度はそう高くないのが不思議です。

可愛らしい動物達が出てくるのに、ただの「ほのぼの」とはちょっと違う、「ぼのぼの」。彼らの生み出した数々の名言を、私が個人的にチョイスして、名言集を作ってみようと思います。