私はジャズはおろか、洋楽すらほとんど聴いたことないのに、何故このCDを手にとったかと言いますと、元シンバルズのボーカルの方のソロ作品だから。

シンバルズはポップバンドでしたが、ソロではジャズ・サックス・プレーヤーのお父様との共同プロデュースで、名曲をアレンジして歌い上げています。

「京都」のCMでおなじみの「my favorite things」、ティアーズ・フォー・フィアーズの「Everybody Wants To Rule The World」など、洋楽に全く無知な私でも、どこかで聴いたことのある全6曲。

お休みの日の晴れた朝、少しだけ早起きした午前によく似合う、穏やかで優しげなアルバムです。

アースウィンド&ファイアの「september」を、ボサノバ風にアレンジしているのですが、個人的に原曲よりも遥かに素敵だと思うのは私だけでしょうか。

原曲は個人的な諸事情により、あまり好きな曲ではなかったのですが、彼女の歌うこの曲は全くイメージが違っていて、一転して大好きな曲になってしまいました。

アレンジというのはこんなにも重要なものなのかと、改めて再認識。
タイトルに惹かれて聴いてみた、コンタクトのファースト・フルアルバムですが、一曲目から見事に撃ち抜かれました。

都会のど真ん中で一人ぼっちで佇んで歌っているような、そんな切なさを感じさせるロックです。
でもそれは、決して「絶望」や「嘆き」ではなく、ボーカル清水氏の優しげな声と相まった、美しい夜明けの温もり。

この素晴らしい構成力でまだ新人だというのですから、これからが非常に楽しみなバンドです。

一番のお気に入りは「ハチミツの花」。
今年メジャーデビューした彼らの、インディーズ時代の2枚のアルバムからセレクトした、7曲入りのプレデビュー盤。

キーボードがかなりいい味出してるロックです。

歌詞もなかなかに独特で楽しめます。

個人的に「花屋の娘」と「ダンス2000」が傑作ですが、いずれの曲もはずれなし。彼らをご存知ない方が初めて聴いてみるには、最適のアルバムかも。

CD-EXTRAになっていて、メンバー紹介とスクリーンセーバーが入っています。

ただし、限定生産で5000枚しかありませんのでお早めに。